ひとりでもにんげん

旅好きなのにインドア派、一人でどれだけ遊べるか

ロシア

【シベリア鉄道一人旅】モスクワでの一夜

2016年 8月19日(金) 赤の広場から裏通りに入り五分ほど歩くと「いかにも」な観光客の姿はめっきりなくなるから不思議だ。少なくとも辺りに団体客は居ない。行き交うのは身軽な旅行者と地元のロシア人。キリル文字を書いたボール紙を掲げ何やら訴えている老…

【シベリア鉄道一人旅】モスクワへ

2016年 8月19日(金) シベリア鉄道の車内で目覚めるのも今日で最後だ。予定通りなら昼にはモスクワへ着き、今夜のベッドに荷物を下ろし、丸四日ぶりのシャワーを浴びているはず。そわそわしているせいか、それとも鉄道内での生活を名残惜しく思っているせい…

【シベリア鉄道一人旅】イルクーツク - モスクワ 三日目

2016年 8月18日(木) 列車がゆっくりと停まる音で目が覚めた。身につけっぱなしの腕時計を見るとまだ朝の6時前だ。どうやらエカテリンブルクの駅に到着したらしい。同室の人々はシーツを被ったまま眠っている。僕もまだまだ寝ていたかった。それを止める者…

【シベリア鉄道一人旅】イルクーツク - モスクワ 二日目

2016年 8月17日(水) この日は8時に目が覚めた。起きても特にすることがなく、そこからさらに一時間ほどベッドに横たわってまどろんだ。そうしているうちに列車は止まる。ノボシビルスクの駅だ。手持ちのiPhoneの時間表記によると、ここでまた一つタイムゾ…

【シベリア鉄道一人旅】イルクーツク - モスクワ 一日目

2016年 8月16日(火) 朝。9時ごろに起床、というよりも起こされた。同室には誰も居ないはずだがなぜ……? と寝ぼけた頭で声の方を見ると、乗務員のおばさんが廊下から話しかけている。そして茶色い紙袋の包みを手渡してくれた。これは何だろう、と中を覗いて…

【シベリア鉄道一人旅】イルクーツク駅にて二度目の乗車

2016年 8月15日(月) イルクーツクの駅には夜の22時に着いた。だが列車の出発は午前1時過ぎだ。これから三時間あまりを駅で過ごさなければならない。まあ、今夜の寝床は確保されているのでそれほど気は張らなくていい。ロシアの夜を過ごすなら駅はまず安全…

【ロシア一人旅】イルクーツク市内を散歩する

2016年 8月15日(月) リストビャンカからのバスは16時半出発の予定だったが、5分ほど早く発車した。座席が満員だったのである。僕が一番最後に乗り込んだ乗客で、既にトランクはいっぱいだった。バックパックは膝の上に乗せるしかない。運良く窓際の席で、…

【ロシア一人旅】リストビャンカでの過ごし方(写真多め)

2016年 8月15日(月) 久々の一人部屋だというのに早く目覚めてしまった。昨日の昼寝がやはり効いたか。窓の外は快晴に近いいい天気である。顔を洗い、髭を全部剃って、再度の長丁場に備えた。今夜はまたモスクワ行きのシベリア鉄道に乗るのだ。 そう、モス…

【ロシア一人旅】バイカル湖のほとり、リストビャンカにて小休止

2016年 8月14日(日) バイカル湖のほとりに来た。とにかくシャワーを浴びたいがホテルのチェックインまでは時間がある。僕は湖畔沿いの道を左にひたすら歩いた。方角で言えばおそらく東向きだろう。 浜辺(と言っていいのかわからないが目にはそう見える)…

【ロシア一人旅】バイカル湖のほとり、リストビャンカへ

2016年 8月14日(日) さて、イルクーツク駅での心細い一夜を明かし、僕はトラムに乗っていた。おそらく始発の、ボロボロの路面電車だ。本当に電気で動いているのか怪しんでしまうほどのオンボロさだった。しかし座席は既に乗客で埋まっているほど繁盛してい…

【シベリア鉄道一人旅】イルクーツク駅での心細い一夜

2016年 8月14日(日) 午前1時。イルクーツク駅のホームに降りた。気温は低くはっきりと寒い。肌寒いってレベルじゃない。吐いた息が白くなるほどだ。ジャケットのジッパーを首元まで締め、背中をバックパックで温めて、駅舎へ向かって歩く。 さてどうしよう…

【シベリア鉄道一人旅】久しぶりの会話と、しでかしたミス

2016年 8月13日(土) ウラン・ウデ駅にて客室に一人残されてしまった、と思ったら入れ替わりに英語の話せる同居人ができた。言葉に飢えていたところにこれはありがたい。いや、僕だって英語がそんなに話せるわけじゃないけれど、ロシア語よりは何十倍もコミ…

【シベリア鉄道一人旅】ウラジオストク - イルクーツク 三日目

2016年 8月13日(土) 旅立って一週間。この日は色々なことがあった。 目が覚めたのは7時頃。いつもより早いのはなぜかというと、向かいのベッドのソーニャ親子が慌ただしく支度をしているからだった。上着を着て、カバンに荷物をまとめている。 7時半にもな…

【シベリア鉄道一人旅】ウラジオストク - イルクーツク 二日目

2016年 8月12日(金) 8時に目が覚めるもベッドから起き上がる気になれず、9時頃までうとうとして過ごした。他の乗客が動き出したところで、僕もようやく行動を始めることにした。 「ズドラーストヴィチェ!」 「ドーブラエウートラ」 景気付けに挨拶をした…

【シベリア鉄道一人旅】ウラジオストク - イルクーツク 一日目

2016年 8月11日(木) 朝9時に目が覚めた。同室の人々は既に起きているようだ。二段ベッドから降り、用を足しに車両前方に備え付けられたトイレへ行く。洗面所の蛇口から出る水は勢いが弱く、顔を洗うには適さなさそうだ。持ってきた汗拭きシートで顔を拭き…

【ロシア一人旅】シベリア鉄道に乗るぞ乗るぞ!

2016年 8月10日(水) カフェで腹を満たした後、僕は駅にほど近いスーパーマーケットへ向かった。シベリア鉄道搭乗に向けての買い出しだ。これからほぼ丸三日間、列車の中で過ごすことになる。食料の調達は必須だった。 もちろん鉄道には「食堂車」も連結さ…

【ロシア一人旅】ウラジオストクで迷子になるのは簡単だ

簡単だ。適当なバスに乗ればいい。 2016年 8月10日(水) ▲駅前の路線バスの大群。もちろんそれぞれルートが異なる。 宿はチェックアウトした。そのため荷物はフル装備で重い。それにウラジオストクはこれが最終日なので、せっかくだしバスでも乗っておくか…

【ロシア一人旅】ウラジオストク最後の朝

2016年 8月10日(水) この日は朝から賑やかだった。りんごでも食べようとキッチン前のテーブルに座ると、先客が居た。同室のロシア人が朝食を食べていたのだ。髭もじゃで大男の彼が食べているのは、プラスチックのケースにいっぱいの海藻のようなもの。ロシ…

【ロシア一人旅】ウラジオストク2日目 その2

2016年 8月9日(火) 腹も満たして再び歩き回れるようになった。特に行くあてもなく、僕は付近の海軍基地を観察することにした。ソ連時代にこんなことをすれば拘束されていただろうが、平和な時代になったものだ。艦艇にカメラを向け続けても、誰からも何も…

【ロシア一人旅】ウラジオストク2日目

2016年 8月9日(火) 朝。貴重品の入ったポーチを握りしめたまま目覚めた。安宿のベッドは意外にもふかふかで寝心地良く、すっかり熟睡してしまった。窓のない部屋のため時間の感覚がわからない。枕の下に潜り込ませた腕時計を掘り出してみると、もう9時過ぎ…

【ロシア一人旅】ウラジオストクを散歩する

2016年 8月8日(月) 自由に動ける用意が整ったので日没まで街をうろうろしてみることにした。想像していたよりも暑いけれど、空気が乾燥しているおかげで汗をかいてもすぐ乾き歩きやすい。まずはどこへ行こう。通りに沿って歩いて、港の様子でも見に行こう…

【ロシア一人旅】ウラジオストクへ入港!(写真多め)

2016年 8月7日(日) 長い昼寝から目覚めた。辛いものをたらふく食べてぐるぐるしていた胃は収まり、すっかりいつもの調子を取り戻していた。 同室の手練れの日本人おじさん(Uさん)によると、この部屋にはもう一人日本からロシアまで渡る方がいらっしゃる…

【一人旅】ロシア行きのフェリーに乗船する

2016年 8月6日(土) ついに出発の日を迎えた。 事前に用意したのは日本を出るための切符と、シベリア鉄道のチケット、そして帰りの航空券くらいのもので、ヨーロッパに入ってからどう行動するかはまだ決めていない。どう最終目的地に至るか、予算の限りでは…

【一人旅】ロシアまでどう渡る? ロシアをどう渡る?

事前準備編その2。つまりまだ日本での出来事です。次回から旅行記に入ります。 シベリア鉄道の切符を手に入れる シベリア鉄道に乗ろう、と心の内で決めたはいいものの、どうすればその切符を手に入れられるかがわかりません。旅行のことならその筋の専門家だ…

【一人旅】日本からイギリスまで飛行機不使用で行った話

初めまして。早速ですが二年前(2016年)、夏の一ヶ月間で飛行機を使わずにどこまで到達できるか? という旅行をした時の話をします。 大まかなルートはこう。日本を船で脱出、シベリア鉄道でロシア国内を巡り、ベラルーシ、ポーランドを通過してベルリンへ…